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[コメント] 魂のジュリエッタ(1965/仏=伊)

なんという色遣い。なんという造形力。赤い蝋燭、朱色のカツラ、黄色い水着の女、白髪の霊媒師、白いレースのカーテン、赤い酒、炎の色。原色だけでなく柔らかなメロウな色調も実に美しい画面だ。
ゑぎ

 あるいは交霊会や停電の場面のローキーからエンディングの光溢れる画面まで撮影は変奏に富んでいる。サンドラ・ミーロにまつわるシーンはどれも凄い美術感覚で、矢張りフェデリコ・フェリーニの造形力は誰にも真似できないと思う。しかし、これが面白いかと云えば私にはイマイチです。それは勿論、フェリーニとしては、という断り書きを付けての話ですが。しかしフェリーニ自身が面白いor美しいと思う画面をフィルムにぶっちゃけて放ったらかし、という感覚を持つ。ま、『そして船は行く』とか後期までおんなじ感じですが、後期の方が可愛らしさがある。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)緑雨[*] けにろん[*]

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