[コメント] 隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS(2008/日)
いい企画だ!
「なるほど」と感心したのは、『椿三十郎』は「人物(キャラクター)主体」の話なんですな。 一方『隠し砦〜』は「設定」主体。 話の切り取り方を変えて主人公を変更することができる話。 主人公を変えれば、自然と話の流れや構成も変わってくる。 『椿三十郎』は主人公を別人にするわけにいかないもんね。 そう言った意味では、自由度の高いこの作品をリメイクに選んだのは企画として正解だったと思う。
デジタルチックな映像の時代劇というのも意外に新鮮。 ヒグチ映画って、映像はデジタル感満載なのに話は結構ローテクだよね。 ま、監督デビュー作『ミニモニ。じゃムービー』は別格だけど。ヤグチ可愛いしね。 ローテクとデジタル感のギャップがヒグチ映画の魅力かもしれない。
これもヒグチ映画の特徴かもしれないんだけど、 何て言うのかな、弓に例えるなら矢継ぎ早に射ってるせわしない印象を受けるのが玉に傷かな。 キリキリと弦を引く緊張感というか、間というか、そういうのが無い感じがする。 でもそれも、エンターテインメントに徹して、“今の観客”に飽きさせない努力をしているということかもしれない。特に今回は時代劇のリメイクだしね。
うん。頑張ってるよ。頑張ってる。僕らのヒグチ、頑張ってるよ!
オリジナルとの比較ウンヌンはあまり意味がないと思うんですよ。 要するに、この映画自体が面白いかどうかでしょう。 ぶっちゃけ、ツマランかった。裏切り御免。
余談
黒澤映画をリメイクするなら『醜聞』がお勧めなんだけどなあ。 あれなら黒澤より巧く撮れる監督、今ならいるんじゃない?
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