★3 | 鍵泥棒のメソッド(2012/日) | 作を重ねるごとに際どさが失せ生ぬるくなっていく。当代のアドリブ巧者を2枚揃えて尚弾けない演技の相乗が、狙いじゃないとしてもダメな気がする。入れ替わりの作劇とヤクザ騙しのコンゲームで十分で広末の孝行話は拡散のベクトルしかもたらさないのだ。 | [投票(4)] |
★4 | アフタースクール(2008/日) | 何がどうなるか行く先不明のグルーヴ感。ただ前半にあった曲がりなりにもの不穏な空気はやがてマニュアル的に滅菌されていく。又、唐突の誹りを免れない佐々木と大泉の確執は書き込み不足か。何かと詰めが甘いが撮影始め特筆点も多い。 | [投票(4)] |
★4 | 碁盤斬り(2024/日) | 剛の豹変は武士の面目だと納得しても果耶のそれは流石にキツい。しかし清流の如き生き様への疑問が工の口から呈されるに至り父娘の不可思議は遊びなきハンドルだと知らされる。屹立するニヒリズムとリアリズム。盤上の指手も十全に活かされてる。 | [投票] |
★5 | 凪待ち(2018/日) | 全篇を遍く覆う居た堪れなさが日常をマイナス転化させるインケツ連鎖。何の言い訳もできぬダメ男に寄り添うほど映画の視点は甘くはないが、それでも彼を必要としてくれる人はいるのだ。正念場の審議が覆る展開も90度傾斜のカメラもベタを確信的に押し通す。 | [投票(1)] |