マキノ佐代子の映画ファンのコメント
ぽんしゅうのコメント |
男はつらいよ 知床慕情(1987/日) | あの三船と渥美がひとつの画面の中に存在するというだけで、強烈な個性がぶつかり合い何ともアンバランスな映画的陶酔が沸き起こる。その「無骨」と「流暢」の間へ割ってはいる淡路恵子の枯れた色香がまたたまらない。興奮せずにはいられない。 | [投票(3)] | |
男はつらいよ 寅次郎の青春(1992/日) | 地方で孤独をかこつ蝶子(風吹ジュン)の秘めた情熱の発露としての少女のような華やぎと、その反動として被害妄想的に憐みを拒絶する逆ギレが切ない。体調のせいか渥美に覇気がなく、そのパッションにたじろぐ寅がただの物分かりの良い親爺に見えてしまう。 | [投票(1)] | |
男はつらいよ 寅次郎紅の花(1995/日) | 立っていることはおろか、座ることさえおぼつかない渥美清を見て、山田洋次は二つの思いを作品の軸として準備したに違いない。一つは寅次郎の永遠の休息のためにリリーを。もう一つは渥美の再起を祈り復興せんとする神戸を。 [review] | [投票(6)] | |
男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎(1981/日) | 涙を流さぬお文(松坂慶子)に涙し、第二のリリー登場の予感にワクワクと昂揚した私。お文が寅の膝で泣き崩れた瞬間、その夢は覚め私は龍宮城を後にした。絶世の美女・松坂を山田洋次はものにできなかった。5点にしたかったのに・・ | [投票(3)] | |
男はつらいよ 旅と女と寅次郎(1983/日) | 「『ローマの休日』矢切りの渡しバージョン佐渡島篇」として見ると、そのまとまりの無さはいかんともしがたいが、豪華な出演者に注目すると各エピソードの冴えは都はるみの存在をかすませるほど。結構、笑わせてくれる捨てがたい一品。 [review] | [投票(6)] | |
男はつらいよ 幸福の青い鳥(1986/日) | 寂れた筑豊の風景に過ぎ去った時の長さを感じ、「そうか、この子(志穂美悦子)があの時の旅一座の娘か・・」などと、それなりの感慨はあるのだが、肝心の長渕剛とラブストーリーが単調で退屈。体調のせいだろうか渥美清のノリの悪さがさびしい。 | [投票(1)] | |
男はつらいよ 寅次郎の縁談(1993/日) | 渥美清の衰えは如何ともし難く、対する松坂慶子にもかつての精彩はなし。満男の初々しい恋愛話が唯一の救いなのだが、確かに若手女優不作の90年代前半とは言えアヤ役が城山美佳子では存在感が薄すぎた。山田洋次の四苦八苦が続く。 | [投票(1)] | |
男はつらいよ 拝啓車寅次郎様(1994/日) | 寅からバトンを託された吉岡秀隆・山田雅人・牧瀬里穂らが友情と恋心の狭間を右往左往する様子が初々しい。満男を諭す寅次郎の言葉に、年輪を重ねた風格と優しさが溢れ思わず目頭が熱くなる。渥美大寅・吉岡小寅シリーズの完成型。 | [投票(2)] |