リチャード・コンテの映画ファンのコメント
罪の手ざわり(2013/中国=日) |
人が事に及ぶに当然あるであろう葛藤や躊躇は描かず、状況や空気を丁寧に描くことで演繹的にアプローチするのだが、結果、非情緒的なのに惻惻とした慈しみが横溢している。特に第3話が傑出し、大陸を流浪するチャオ・タオで締めるラストは荘厳である。 (けにろん) | [投票(1)] | |
誤解を恐れずに書けば、持たぬ者や、虐げられた者にとって、暴力は最後に残された自己救済のための武器である。ただし、それは自爆による現状破壊でしかなく、負としての救いしかもたらさない。それでも、その隘路を歩まざるを得なかった者たちの話である。 [review] (ぽんしゅう) | [投票(2)] | |
いつになく性急なカッティングと被写界深度の浅さ。唐突な「行動」はたくさん見られても、アクション(=運動)の驚きや官能性はほとんど感じられない。冒頭からして、人を殺すのにそんなカットを分ける必要があるのだろうか。運動で物語を紡いでいく感覚が抜けている。確かに無感情なハードボイルドではあるが、これでは活劇にならない。初の失敗作ではなかろうか。強いて言うなら4話目が一番気に入った。 (赤い戦車) | [投票] |