★4 | 案内人の誤った価値判断や一行の不確実な予見を見抜くかのように、エミリーと先住民は通底しつつ、しかし双方が孤高に屹立している。この世界には確実なものなど存在せず、とどのつまり全責任を負うて自分で決めるしかない。幻想の無謬を打ち砕けとの提言。 (けにろん) | [投票(1)] |
★5 | 地の果てまで続くような砂礫と灌木の乾いた風景。それが1週間、2週間と続き、あるいはもう何年も経ったのかもしれず、永遠と無限を想起させずにはいない反復の終わりに何があるのか(楽園?神?世界の終わり?)、募りゆく疑念も不安もそのまま、唐突に暗幕が下りる。実際は90分付き合っただけなのに、まるで神隠しにあったような意識の晦冥。このようにして我々はある日自分の死に不意打ちされるのかと (袋のうさぎ) | [投票(4)] |
★3 | かなりのリテラシーを要求される映画。ここまでカタルシスがないと、脱落者は多いと思うが、映画全体のテーマは重い。 (ひゅうちゃん) | [投票] |
★4 | 21世紀に西部劇を撮る意味について、製作側が意識的な数少ない作品だ。ロングショットがどれも引き締まっていて良い。女たちのフードの色にしても、暗すぎる夜にしても、ジャンルの再発明を目指す気概が感じられる。ミシェル・ウィリアムズが健康的な風貌すぎてどうも題材に不釣り合いだが、それも含めて狙ったものかもしれない。 (赤い戦車) | [投票(1)] |