★3 | 特定団体の政治色が強いにもかかわらず、教条的な押し付けを感じないのは、リアリティ溢れる生徒達との交流を通して、いち女教師香川京子の迷いと成長に説得力を持たせる山本薩夫演出の賜物。三ツ矢歌子のドライさや北林谷栄の厚顔ぶりも面白い。 (ぽんしゅう) | [投票] |
★3 | 子供の無邪気な姿を同時に描く事で、権力争いをする大人の醜さが際立って効果的。真面目で正義感が強くて、知的で品のある教師役に、香川京子と宇野重吉はまさにハマり役。沢村貞子、高橋とよ、北林谷栄、菅井きんも好演。作文のシーンは、かなり泣ける。['06.2.12京都文化博物館] (直人) | [投票(1)] |
★4 | 学校といえども一旦教室を出れば、そこは大人のイデオロギーが渦巻く場所。子どもたちはそんなものとは無関係に育ってほしいものだ。残念ながらそういう視点をこの作品に見ることはできなかったが、出演者の好演で評価をおまけ。[ラピュタ阿佐ヶ谷] (Yasu) | [投票] |
★4 | 日教組と保守党員の対立、という安易な色分けには与し得ないにしろ、現代の「体罰は絶対悪である」とする世論には硬直したタテマエ論しか見い出せない自分にとっては、宇野重吉の古風な正義感に感じ入るものがあり、また香川京子の極めて人間的な逡巡にも説得力を感じる。「アカ」に対する蔑視的な視線は現代でこそ新しい。 (水那岐) | [投票(1)] |