神野三鈴の映画ファンのコメント
ぽんしゅうのコメント |
ちょっと思い出しただけ(2021/日) | 7月26日という定点を6年分さかのぼるという構成がミソなのでしょうが、時代や時間をピン止めするための映画的記号(変わる髪型、天候、部屋の小物、タクシーの仕様.etcと、変わらぬデジタル時計、公園の男、アパートまわりの風景を捉えるカメラの視点.etc)が弱い。 [review] | [投票(3)] | |
blank13(2017/日) | 情に流されず丁寧かつ的確な斎藤工の演出。奇をてらわず控えめな西条みつとし脚本と金子ノブアキの音楽も映画界の新たな希望。安手のお涙ものに陥ることなく、葬儀を義務でこなす息子らの胸中に本人たちも戸惑う“心の隙間”をあぶり出す手腕は見事。 [review] | [投票(2)] | |
37セカンズ(2019/日=米) | 障害者は「不便」だが「不自由」ではないと乙武洋匡は自著「五体不満足」で書いていた。不便は社会的な仕組みや設備の改善によって「便利」に置き換わるが、我が身にふりかかる不自由を解消するためには自らが主体となって「自由」を獲得しなければならない。 [review] | [投票(3)] | |
日本のいちばん長い日(2015/日) | 何と言っても一番の成果は中嶋しゅう怪演の東条英樹。そして、最大の失敗はこの男にヒールを背負わせ切れなかったこと。むろん東条ひとりを悪者にするには異論もあろうが、戦争を体制側から娯楽として「面白く」描くには、やはり図抜けた「狂気」が必要なのだ。 [review] | [投票(2)] | |
LOVE LIFE(2022/日) | 声を掛け合い人が集散し話が動き出す。数分続く集合住宅群の建物の遠近や高低差を活かした流れるような導入部は古い欧州映画のそれを彷彿とさせる。境界としてのベランダ。懐中電灯やCD盤の光による疎通。中断されたオセロ。狭い室内のパーティ飾りや小さな祭壇。 [review] | [投票(1)] |