★4 | 開巻、胴元務める小池朝雄の能面顔と、終始、好相崩さぬ鶴田浩二の不動の禁欲に博打打ちの孤高を知る。対する若山富三郎の丸眼鏡の顎傷にヤクザの狡猾が滲み、待田京介のギョロ目と山城新伍の泳ぎ目に小心が写る。顔で生きざまを綴る任侠映画。 (ぽんしゅう) | [投票(2)] |
★4 | 任侠の閉じた世界の中の更にミニマムに限定された領域で鶴田・待田・山城VS河津・若山(快演)・小池のシンプル構図も心地よく、小沢演出もアップ使いの時宜を得てナイス。後の組織論的笠原世界とは違う味わいが又良い。 (けにろん) | [投票(1)] |
★4 | ラスト30分、次々と仕掛けられる理不尽な現実。侠客モノの定番とはいえ、この脚本の面白さは鉄板であろう。悪役側が必ずしも極悪でなく身内に非がある点など、後の『総長賭博』『外伝』に繋がっていく脱大衆娯楽の先陣を担っている。 (sawa:38) | [投票] |
★3 | この1本で若山富三郎は東映仁侠映画に欠かせない存在となった、と言っても過言ではない。そんな会心の悪役演技だ。自身の発案で身に付けたという丸縁メガネが、凄味を引き出す隠し味となっており、主役の鶴田浩二さえも完全に食ってしまっている。 (AONI) | [投票(2)] |
★2 | デリケートなところで後味が悪い。登場人物間の付置結構はまとまっているのに、一部登場人物の結末のつけ方に共感を阻むところがある。観客の感情マネジメントの粗っぽさが敗着の原因。それにしてもこの若山富三郎はすごい。 (ジェリー) | [投票] |