[あらすじ] しとやかな獣(1962/日)
ある、アパートの一室。そこに暮らす元・軍人(雄之助)一家。コソコソと部屋を模様替えチュウ。だって、息子が会社の金を横領したからって、社長がもうすぐ怒鳴り込みに来るんだもの。横領した金で買った家具調度類家電製品は隠さなくっちゃね♪社長は自分の事務所のタレントと経理担当女子社員(若尾)を伴って、アパートに乗り込んで来た。元・軍人の父は「息子に限ってそんな事をするはずがゴザイマセン!見ての通り、我が家は私の事業の失敗で困窮しておりますです」と弁舌も爽やかに言い訳する。ところが、この横領事件の真の黒幕は、この怒鳴り込んできた社長の背後に控える「一見大人しく人に好印象を与える楚々とした美人」!彼女こそが奸計をめぐらし、男達を破滅に導く「悪の親玉」であったのだった!!彼女の野望と彼女を巡る男達の肉欲が団地の窓を背景にスパークする、日本高度成長期を代表する作品。
『ミラーズ・クロッシング』風味な川島雄三版『甘い生活』という印象を持つ。
狭い団地の一室を舞台に、コレデモカコレデモカと様々なアングルから人々をとらえ、その欲望をえぐり出す。 団地のベランダの床から天井イッパイまでの高さの窓が重要な舞台装置となって、登場人物の心情を映し出す。
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