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[あらすじ] 八つ墓村(1977/日)

身寄りのない工員辰弥萩原健一は、ある日、自分が尋ね人の広告に載っているのを知って驚く。出向いた先では更なるサプライズが彼を待っていた。「貴方は実は、ある山奥の村の名家の血筋です。この度、後継ぎとして貴方を呼び戻すことが決まりました。そしてこちらが貴方のお祖父さまです」(しかも爺さんは会うなり血反吐を吐いて悶死)…過日親戚に当たる美貌の未亡人の案内で故郷を訪れる辰弥。そこで彼はこの村の隠された名を知らされる。その名は、「八つ墓村」。村に入ると、突然完全武装の婆さんが辰弥にがぶり寄る!「たたりじゃ!八つ墓村の、たたりじゃ!」辰弥ピンチ!しかし、それはこの血塗られた過去を持つ村の恐怖の序曲でしかなかった…
はしぼそがらす

横溝正史原作金田一シリーズ。金田一耕助を渥美清が演じた異色作である。 美貌の未亡人(もちろんパラソル常備)、双子の老婆、やたらと広い旧家、異様に多い一族、土蔵、能面、地下水脈、武者鎧、濃茶の婆と、横溝エキスたっぷりの作品。 山崎努演じる多治見要蔵の「30人殺し」シーンは壮絶極まりなく、実際の事件をモチーフとしているということもあって、「たたりじゃ〜」のフレーズと併せ、むしろ本編よりも有名となっている。 岡山県某所には「こいちゃのばあさん」の祠が現存。本作ではかなりエキセントリックな役を振られている「濃茶の婆」だが、実際には親切ないいお婆さんであったと伝えられる。

ちなみに、下條正巳&アトムの親子競演も、ひっそりとではあるが見所である。

(評価:★3)

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