[あらすじ] キング・コング(1933/米)
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当時としては破格の55万ドルを投じて作られたモンスター・ムービーの元祖。「特撮の神」と呼ばれる二人の男・レイ・ハリーハウゼンと円谷英二が、特撮への道を志したきっかけとなった一本でもある。
映画製作者カール・デナムのモデルとなったのはプロデューサーのメリアン・C・クーパー自身で、撮影の際は実際にクーパー自身が手掛けた秘境探検・冒険映画のノウハウが各所に生かされていたという。ちなみに当初クーパーは、コングと恐竜が戦うシーンをゴリラとコモドオオトカゲを戦わせた映像を使おうと考えていたそうである。ちなみに脚本を書いたルース・ローズは当時のクーパーの奥さんである。またヒロインのアン・ダーロウを演じたフェイ・レイはこれまた元祖スクリーム・クイーンとして有名。
なお公開当時は、コングがヒロインのアンの服を剥ぎ取るシーンと、コングや恐竜が人間を襲うシーンの一部がカットされていた。現在ではそれらカット部分は奇跡的に残っていたフィルムから復元され鑑賞が可能だが、唯一「クモガニ」のシーンだけが不明だという。「クモガニ」とは、コングが丸太を渡ろうとした男達を谷に落としたシーンの後に続く場面で、実はあの谷にはクモガニというクモとカニを足した姿の生物がいた(という設定だった)。谷から転落した男達に襲いかかるクモガニのシーンは、特撮担当ウィリス・オブライエン自身も渾身の出来と自負していたそうだが、当時としては残酷過ぎたのか、試写会に来た観客を引くだけ引かせてしまったという。その反応を見たプロデューサーの判断によりオミットの命令が出たため、オブライエンは泣く泣くこの場面をカットしたのだった。
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