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[POV: a Point of View]
ヴィヴィアン・リー

今度は「風と共に去りぬ」のスカーレット役で有名なヴィヴィアン・リー(ビビアン・リー)を特集します。  プロフィール付  1913年11月5日インド・ダージリン生まれ。感情の赴くままに演じられる素質を持った女優。裕福な商人の家に生まれ、駐屯中の英軍人の家庭で上流社会の教育を受けながら育つ。ロンドンのRADAで学ぶものの19歳で一度結婚、だが女優の道を断ち切れず舞台出演をへて35年に映画デビューする。37年の「無敵艦隊」で共演したローレンス・オリビエを追って渡米しハリウッドで「風と共に去りぬ」のスカーレット役のオーディションに参加、キャサリン・ヘップバーンを始めとしたベテラン女優も参加している中、見事主役のスカーレット・オハラ役を獲得しスターとなる。オリビエとは40年に結婚し41年の「美女ありき」は結婚後雄一の共演作となった。40年代に活躍し「哀愁」やレフ・トルストイ原作の「アンナ・カレニナ」のリメイク三作目に主演する等の活躍を見せ猫のような愛くるしい瞳で見事な演技は日本でも高い評価を受けた。スカーレットを演じた39年の「風と共に去りぬ」とブランチを演じた51年の「欲望という名の電車」でアカデミー賞主演女優賞を受賞した。演技力では高い評価を受けたが59年のオリビエとの離婚による精神的なノイローゼやアルコール中毒、美貌の衰え、肺結核に悩まされる不幸となり人気は50年代に入ると急激に下降し晩年には不遇となってしまった。67年7月8日に53歳という若さで亡くなった。                ビビアンは作品ごとに違ったインパクトを与えるのが実に上手い女優。『風と共に去りぬ』のスカーレット役から見るとその後の彼女の路線は考えられない。特に『美女ありき』は美しい王女役とそのなれの果ての姿の役はまったく違うインパクトがあって女優としてのたくましさがある。演技的に役になりきるタイプだったので本来の映画での印象は弱いが彼女のすごいところはその弱くなりがちな演じ方に自分の感情を移入することで主役でも堂々とはれる実力を持っているところ。『風と共に去りる』のスカーレット役や『欲望という名の電車』のブランチ役はその実力で本来強い印象をもったマーロン・ブランドやクラーク・ゲーブルよりも強いインパクトがあって作品を引っ張っている。ただどうしても役柄が同じような物が多く芸域が広がらなかったのは残念。スカーレットの男にすがって生きていく演じ方は半分コメディ映画のような目ざとさがあってコメディも演じられる素質が持っているところが伺える。役的にはスカーレット役やブランチ役のイメージが強いが『美女ありき』も捨てがたいところ。彼女は本当にどんな役でも演じられる素質を持っていた女優なので他のジャンルの彼女も見てみたかった。
A★4欲望という名の電車(1951/米)ヴィヴィアン・リーは『風と共に去りぬ』のスカーレット役とは対称的な役どころで、ある種、地で演じているような雰囲気。 [review]投票
A★3風と共に去りぬ(1939/米)この映画の主人公スカーレットは性格が根本的に共感しにくいキャラなため、その彼女が時代に翻弄されてもあまり感動できなかった。 [review]投票(1)
A★3美女ありき(1940/英)実際に愛しあっていたヴィヴィアン・リーローレンス・オリビエが恋する男女の役を演じるという点においてはかなりのリアリティがあってよかったが全体的にはヒロインのわがまま映画という印象しかない。 [review]投票
A★0哀愁(1940/米)
A★0シーザーとクレオパトラ(1945/英)
A★0アンナ・カレニナ(1948/英)
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