★3 | ハリー・ポッターと謎のプリンス(2009/英=米) | 前々作に続き、中だるみ感が非常に強い本作。終盤にあっと驚く展開があり、次作への期待が高まる工夫がされているのだが、まさにそれが言いたいがためだけの作品でそのほかはエピソードそのものが物足りない。それにしてもガンボンは既にすっかりダンブルドアを自分のものにした印象。交代当初の浮ついた感がすっかりなくなった。逆にダンブルドアが前に出過ぎている感も残るのだが。 | [投票] |
★3 | ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(2007/英=米) | 非常ににくたらしいアンブリッジを中心に上手く話がまとまっている。これまでがとっちらかった雰囲気の強かった本シリーズだが、クラスの子供たちのまとまりも観られ、みんなでハリーを信頼しているんだという印象を残して、終盤に向けて着実に足固めしてきた。地味だが、そろそろクライマックスに近づいていますよ、と遠回しに描けたこの監督、なかなか手堅い。 | [投票] |
★3 | ハリー・ポッターと炎のゴブレット(2005/英=米) | 作者としてはこの時点でクライマックスまで想定できていたのか、妙に中だるみする本作だが要所にヴォルデモートの話が出てくるので、ああこれは最終章に向けての伏線なんだろうなと勝手に想像する。各校の生徒の個性がわかりやすく試合に向けて盛り上がるも試合自体が意外としょぼくてちょっとガッカリ。子供たちが着実に大きくなってきてすっかり親気分。 | [投票] |
★3 | ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(2004/米) | 原作未読の自分はハリーポッターは勝手に児童文学だと思っていた。が、非常にダークな展開が要所要所にあるので、ようやく児童向けとは限らないファンタジー作品だと気づいた次第。その途端に作品が面白く思えてきた。ゲイリーを配役に持ってきた時点で期待は膨らんだのだが、今一つ世間で言われているシリウスの恐ろしさが伝わってきていなかったので盛り上がりに欠けたのが残念。 | [投票] |
★3 | 宇宙兄弟(2012/日) | オープニングタイトルが秀逸で期待は膨らんだが、原作を知らなくともずいぶん話を
急いでいるのがわかる出来で期待はどんどん萎んでいく。感情移入する前にシーンが
次に移っており、こちらはいつでも置いてけぼりだ。 [review] | [投票] |
★3 | HOME 愛しの座敷わらし(2012/日) | 確か岩手県が製作に関与していたはずの今作、確かに岩手の素晴らしさは存分に堪能できた。ただ、残念ながら何から何まで物語が読めてしまうのだ。座敷童を題材にするならこういう展開、という誰でも考えつく運びがそのままテーブルに並べられる。ファミリー映画なのでそれも含めて楽しめば良いのだろうが、もう少し深い内容を期待してしまった。 | [投票] |
★3 | 探偵はBARにいる(2011/日) | 推理劇としてというよりも登場人物の関係性の組み立てが上手いと感じた。このチグハグなコンビをもっと観たい気がするし、祝続編決定なのだが、この満足感はTVドラマのそれ。いっそのこと余計な裸など出さず2時間ドラマシリーズにできればファンも喜ぶだろうに、映画にする意義がなかなか感じられなかった。カルメン・マキを久々に見られ、しかも歌も聴けて嬉しかったのは確か。 | [投票(1)] |
★4 | ツレがうつになりまして。(2011/日) | 真面目で優秀、責任感が強い。
理想は高く、そこに自分が届かないことを許せない。
繊細で傷つきやすい、でも気遣いも人一倍。
それが自分の鬱を煩う人のイメージだ。
だから、不真面目で劣性、無責任。理想などなく無神経な自分には一生縁がないと思
う。
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★4 | おおかみこどもの雨と雪(2012/日) | 軒並長文レビューが多い本作。「何か言いたくなる作品」という時点で十分成功しているのではないだろうか。 [review] | [投票] |
★3 | 重力ピエロ(2009/日) | 物語は堅く芯も通っている。作品としては好きな部類で、核となる3人の演技はとても印象が良い。だが、とっちらかっている印象が強いのは何故だろう。観ていてもどうにも緩急が感じられず常に弛緩しているように受け取れた。物語の重量とは反して穏やかに描こうという意図なのかも知れないが自分は乗り切れなかった。 | [投票] |
★4 | 蛍火の杜へ(2011/日) | 大変短い作品ではあるがテーマがシンプルなため起承転結は出来ている。最後の展開はちょっとガッカリではあるものの、そうする決断など彼女にはつくはずもないし自分が監督でもああ逃げるしかなかったかな、とも思う。最近のアニメにしては奇を衒わず実に静謐かつ誠実な小品であったと思う。世界を狭く限定し、余計なことを入れずに終わらせたことを評価したい。 | [投票] |
★4 | 劇場版 鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星(2011/日) | 真保裕一は脚本を本業にシフトしているわけでもあるまいに、よくアニメの脚本依頼が来るそうだが、なるほど、それなりにドラマチックな内容と物語の運びの上手さはさすがだ。ラスト間近はご都合主義に近いが、それでもああでもしないと物語は締まらなかっただろう。ところで途中でミロスの住民の衣服を見て、妻が「ナウシカ?」とか言っていたが、物語もナウシカとラピュタを彷彿とさせる部分がある。 | [投票] |
★4 | アントキノイノチ(2011/日) | 真面目な作品だ。繊細な若者たちの苦悩と未来を真摯に描いている。ただ、ラストの大きなエピソードは自分には必要なかった。田園の向こうに待っている母子の俯瞰はぐっときたし、岡田の笑顔も泣けたのたが、どうにも短絡的な展開に思えて、何故そういう結末にしたのかと甚だ残念だ。主役2人を支える共演陣は皆とても良いだけに惜しまれる。 | [投票] |
★4 | ポテチ(2012/日) | 導入が散らかってる印象が強いので、終盤、点が線で繋がった感じがせず軽く騙されたような気持ちになるのだが、この作品の規模からするとこれはこれで良いのではないかと思う。味のある役者を少数先鋭で手堅くまとめ、短時間で余計なことはせずに終わらせる潔さ。斉藤和義の歌がこれまた合うんだよな。 | [投票(2)] |
★3 | 麒麟の翼 劇場版・新参者(2011/日) | 原作未読、TV版未見。明察できているのかいないのか、妙に訳知り顔の主人公が大きな勘違い云々言われてしまうと観客は途方に暮れる。それとあとから出てくる新事実が多すぎてこれはミステリとしてダメなのでは?と思うこと多し。ではつまらなかったかというと、その割には結構楽しんでいる自分がいたので作品自体は決して悪くはなかった。ただし。 [review] | [投票] |
★3 | エロチック乱歩 屋根裏の散歩者(2006/日) | 何度目かの映画化。過去作の教訓をどれくらい学んでるかと思いきや、まったく別の視点で来た。ここまでやると設定だけ借りた別物だが、よく考えると先駆の監督は御大ばかりなのだからこの切り口は正解か。しかし、大正−昭和を期待して観てしまった自分には何もかも物足りない。エキセントリックな嘉門の叫び声だけが記憶に残った。 | [投票] |
★3 | 映画けいおん!(2011/日) | 今時の高校生の卒業旅行はロンドンですか、と揶揄したくなるくらい自分には考えられない旅行なのだけど。加えて絶対犯罪に巻き込まれそうな無防備な出で立ちなのだが、そこはお約束でロンドンの人たちもみんな良い人ばかり。俺が親なら絶対子供達だけで行かせねえなどと思いながら鑑賞。特に大きな事件も起きないぽよよんとした毎日に睡魔が誘発されたけど、たぶんそれがこの作品の魅力なんだろうなあ。 | [投票] |
★4 | バイオハザードV リトリビューション(2012/米=カナダ=独) | 登場人物も変更なく、シリーズとして成り立っている。冒頭のこれまでのあらすじで未経験者フォローもされており、内容は本当に無駄なくグイグイ進んで気持ちが良い。ミラの笑顔が母親的美しさで子供とのシーンはエイリアン2のリプリーを彷彿させる。そろそろ大団円を迎えそうな内容だが、2作目3作目とぶれていた内容が前作から主軸が固まってきており、次作が楽しみである。 | [投票] |
★4 | 大丈夫であるように ─Cocco 終らない旅─(2008/日) | よく彼女の精神状態のことが話題になるが、彼女は単に純粋なだけで、我々のねじまがった精神状態のほうが圧倒的に病んでいるのだ。それほど彼女の言葉や歌は我々の胸に突き刺さる。作為的な是枝の演出が苦手な自分がこの作品では彼しか撮れなかったのでないかと思えるほど良い味が出せている。彼女の歌を聴いていると、歌は人を変えられると思いたくなる。 | [投票] |
★4 | X-MEN:ファースト・ジェネレーション(2011/米) | 襷を渡された監督の荷の重さは相当なものだったろうが、世界観を変えずに視点を変え、ダイナミックに作り上げられたのは称賛したい。思えばこの監督の前作ではリアルなヒーローを描いたばかり。制約がなくなっただけ伸び伸びと製作できた感がある。もっともこちらは破格の予算、今までのローバジェットとの釣り合いの取り方には苦労したのではないか。若いミュータントもちゃんと苦悩し、青春映画している。 | [投票] |