[コメント] ディボース・ショウ(2003/米)
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あれ?これ本当にコーエン兄弟作品か?と思わせてくれるほど、彼らの「味」を堪能することが出来なかった。物語の「要素」から考えれば、確かに彼ららしい印象を受けるものの、不思議なほどそれらが生かされていない。クルーニーに加えビリーボブ等のコーエンファミリーが出演しながらも、全く面白くない。
正直いってキャサリン・ゼタ・ジョーンズの悪女っぷりも激しく中途半端で腹が立った。ラストの、プールサイドで友人と日焼けをしているシーンなど“まさしく”だ。「なに、こいつ同情しろってか!?」と思わせてくれる。まぁその後は見事にクルーニーを騙すのだが…そこまでは良かった。そう、何でそのまた後に、クルーニーに寝返えりゃあならんのよ。そこで、あのプールサイドのシーンが気味悪く思えて仕方なかった。
他にも見応えゼロの法廷シーンに絶句。まるでゲームボーイアドバンスの「逆転裁判」。そんなもんゲームだけで充分なんじゃい!…と(苦笑)。驚いたのは離婚弁護士が主人公でありながら法廷シーンが、そのシーンのみという点。コーエン兄弟の核が何処にあるのか、全く理解出来ないのだ。
これがハッピーなコーエン喜劇か?いやいや、こんな展開にコーエン喜劇は微塵にも感じられないってもんだ。正直いって、コーエン兄弟の息抜き的・小銭稼ぎ的作品としか思えない微妙な作品だった。
ちょっと裏切られたぞ俺は。『レディキラーズ』には期待して良いのか…?
(ちなみに一番笑わせてくれるのはジェフリー・ラッシュ。彼のインパクト大のOPと、中盤のホームレス姿は面白すぎた。あと…殺し屋の大失敗シーンも面白すぎた。面白すぎて、他のシーンが虚しくて虚しくて…)
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