※※ネタバレ注意※※

「中学の時にいじめられてた時に助けてくれなかった〜」とか、「そういえばあの時ああしてくれなかったよな〜」が動機になってる犯罪って最近多いと思うのですが、そのたびに思うのは「なんつー責任転換・・。つーかそれ今の自分の状況と関係あるんか。あったとしても、何年前の話だ。いろんなこと棚に上げて原因をさかのぼりすぎだろ。」と、モヤモヤモヤモヤする。とにかく、「いい年して中・高生時代のことウジウジ言うな〜！」て話だ。

この犯人も、ここまでのことをする動機としては一応分かるけど、姉ちゃんとラブしてたの見られたのも自分の責任だし、姉ちゃんが死んじゃったのも身から出たサビ。（しかも姉ちゃんは最期に「私は後悔してないよ。」とまで言ってくれてるのにだよ。それを胸に生きていけよ。手ぇ離してんじゃねえよ。偉そうに「俺らは本気で愛し合っていた。」とか言うなら、姉ちゃん連れて逃げるくらいしろよ。まったく責任転換の仕方は天才的だな。） 映画の中で「『誰が？』ではなく『何故か？』が重要だ。」ってしつこく言ってたけど、惜しいことに「なるほどおおお。。。」と唸らされるほどの理由ではなかったのがちょっと残念。（あくまで私にとってですが・・）

とにかくちょっとのぞき見ちゃったことで、それをほんのちょっと口にしちゃったことで、１５年閉じこめられて奥さん殺されて娘と契らされて親友殺されてもーどーしょーもねー、ってなっちゃったチェ・ミンシク、まじ気の毒・・。（たしかに娘の方の記憶を消しちゃったら一番正しかったかもしれないのに、自分のを消しちゃうあたりが人間って自分に甘いなって思う。）

この手の映画では『セブン』以来、ほんとに怖くてほんとによめなくてほんとにかなわないと思わされる犯人に出会わないので、この作品にそれを期待していたのだけど、やっぱりちょっと「こいつただの小さい男じゃん・・。」感がありました。

まあハリウッドが好きそうな映画だな。近親相姦をテーマにするところは韓国らしいですが。 なんだかんだなんくせは付けましたが、最期まで楽しめて面白かったです。（なんじゃそら） 廊下の喧嘩のシーンも良かった。そして主演のチェ・ミンシクの演技がすごく魅力的だった。絶望的な状況でなぜか笑えてしまう不思議な表情というかたたずまい。この人のこういう存在感がなかったら、かなり胸の悪くなる映画だ。

でもあえてもう一つ言わせてもらうと、犯人と主人公がが二歳くらいしか違わないっていう設定は絶対おかしい。ユ・ジテとチェ・ミンシクはどうみても十歳は違うようにしか見えないどー。

しかしカン・ヘジョンちゃんは可愛かったな〜。私が韓国人ボーイだったら（日本人だとしても）一目惚れしてるかもー。可愛いーよー。 (05/5/2/ DVD)