まず、この映画で小栗旬の顔のどアップの連続を見たかったわけじゃないことを一番に明記したい。

以下、苦言。

前作に比べてストーリーが無さ過ぎる。あずみの生い立ちは前作で語られ、残った仲間も「ながら」１人。残る敵も「真田」のみ。確かに描かなくてはならないものの量は確実に減った。

それを補うために、こずえ（栗山千明）や銀角（小栗旬）といった美味しい素材を配したみたものの、全くといっていいほど使いこなせなかった感が強い。

井上勘兵衛（北村一輝）の主君の仇は真田に諌められて収まる、その程度のものだったのか。序盤に登場した鎖帷子部隊はどうなったんだ？

金角（遠藤憲一）は前作にも端役の悪漢として登場していたが、記憶に残る個性的なキャラだっただけに連続キャストするには違和感アリアリ。

ラストのあずみ、大立ち回りも何だかエキストラの日当の予算が足りなくなって途中で切り上げた感じがしちゃうし。現実はどうか知らんがそう見える。トホホだな。別に大チャンバラを恒例化する必要性もないけどね。

前作のオダギリジョーばりに今回唯一異彩を放っていたのは高島礼子演ずる空如のみ。彼女だけがこの映画に一生懸命参加していたように見えて仕方なかった。

監督からの注文はきっと、「『極妻』みたいに演ってくださいよ〜」だったことは想像に難くない。きっちり監督の期待に応えた彼女は、この映画をどう観ているだろうな。

「なんぼのもんじゃ！　原作も知らん、映画の作り方も知らん、金の遣い方もわからんバ監督がぁぁぁぁぁ！！！」

まだ続ける気ですか？

おい、あずみっ！　て言うか、上戸彩！　何よりあんたの演技が不満なんだよ。あずみの役を愛せないようならもう役を降りてくれ。ちゃんとしたあずみが観たいんだよ。

最悪だなぁ・・・。前作に５点つけた僕が恥ずかしくなってきちゃったよ。