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[コメント] ローレライ(2005/日)

CGがちゃさいとかは全然気にならない。むしろ頑張ったほうだろう。ただ、燃える要素は充分あったのにレッドゾーン手前で頭打ち。
クワドラAS

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







何の予備知識もなく鑑賞。原作があることさえ知らなかった。

まず、ローレライというものがこんな代物だったとは・・・。ガンダムのララァ・スンを思い出した。あの透通った歌声は、さしずめ「ラ・ラ」か。ニュータイプではない人間にはそのようにしか聞こえない一種の脳波伝達だったが、認識能力の高いニュータイプには何か共鳴するものがあった、と記憶している。妻夫木辺りがそういう人種であの女の子と「戦争・戦闘」に対して葛藤するサブ・ストーリーでもあるのかな?とも思ったが、なんにも無い。ずっこけてしまったのは甲板上で交わされた以下の会話。

「何の為に戦ってるの?」「え?まあそれはお国の為さ。君は?」「私は歌が好き。生きていれば歌うことができるから」

この会話にもし何かしら真実みたいなものが含まれているとしても俺には意味が分からないというか陳腐な会話にしか聞こえなかった。要はあの女の子の存在が、単に伊507が1隻だけで敵艦隊に対抗できるという理由付け、言わば「ヤマトの波動砲」的なローレライシステムの一コントローラーとしてのみになってしまっていて、観る者の情感を左右するには至ってないという事だ。これでは「ローレライ」って題名にしては物足りない。

登場人物達も皆、顔に油を滲ませながら「男」を発散していたが、どうも通り一遍なんだよなあ、人物像が。ピエール瀧のいきなり「やめましょうや」つーのにもなんで急にと思ってしまう。ギバちゃんの決死のミッションもあやとりのエピソードのみではイマイチ感動が湧き上がってこない。艦長も最後の最後にいきなり妻夫木を子供扱い。自分らだけかっこつけやがってと思ったよ。家族の仇をとる為に特攻を志願していた妻夫木を男にしてやれよ思ったのは俺だけかなあ?あそこで切り離さず、最後まで全員で任務遂行を果たしてくれたほうがグっときたけどなあ。あの女の子だってムチ打たして戦いに参加させたんだから。最後に「子供は希望だ」はねーだろ。

まあ文句ばっかだが、それだけ惜しい作品だったという事。たぶん原作ははるかに面白いんだろうなと予想できるね。

最後に。これを言ちゃああれかもしれないが、TVドラマ・CM・バラエティで良く観る顔ぶればっかなので、なんか雰囲気でないんだよねぇ。映画だけの俳優っていうのをこれからもっと真剣に考えて欲しい。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)荒馬大介[*] ぽんしゅう[*] ジョー・チップ[*]

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