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[コメント] バットマン ビギンズ(2005/米)

クリスチャン・ベールにアメコミ的ヒーローなんて似合わないぞ・・・なんて危惧を全部吹き飛ばしてくれました。あとは『リベリオン』的に「ガン=カタ」キメてくれたら、僕は泣くよ!
プロキオン14

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







彼はまぎれもなく「肉体派」。それは、シュワちゃんや、スタローンのような「筋肉バカ」ではなく、はたまたブルース・ウィリスやトム・クルーズのような「オレさま」でもなく、肉体で演技ができる人。前作『マシニスト』の超ガリガリといい、今作の場面によっての体型の違いといい、誰かの言葉の引用だが、「役者バカ」という言葉がぴったり。

もともとそんなに演技がうまいとは思っていなかった。『アメリカン・サイコ』や『シャフト』のころなんて「ヘタ?」とか「気持ち悪い(これは役柄のせい)」とか思っていたから。『コレリ大尉のマンドリン』の時には、どちらかといえば脇役だったが、このころから「肉体」で物語っていた。そして私的2003年BEST1映画『リベリオン』で、私の思っていた彼のイメージが180°変わった。「カッコイイ!」。ストイックで無表情な男が見せる感情の機微、そして圧倒的なパワーの「ガン=カタ」アクション。僕は惚れたよ〜。

サラマンダー』では、破天荒なマコノヒーを横に「演技力」で応戦(映画自体はつまらなかったけど)。『しあわせの法則』は日常が舞台。もっと芸達者な共演者の中で、イマイチ存在感が薄かった。そして問題作『マシニスト』。これは本当にカラダで演技してた。映画自体は物足りなかったが、今作やその前の作品の中で見せる「筋肉美」を全部落として、アバラが浮き出て、思わず眼を背けたくなるその体型。それだけでもこの映画を見た甲斐があった。

なんでこんなに熱く語っているのか、自分でも判らないけど、この人はどんどん成長している。それを映画館のスクリーンで確認できるのは、ある種の至福だ。僕はこの俳優が好きだ。

と、俳優問答は置いておいて、映画としても十分楽しめました。バットマンシリーズはこれが僕は初めてなので、「前」を知らない分、「違い」ではなくそれとして認識できました。そしてやたら豪華な共演陣。こんなゲイリー・オールドマンもはじめて。謙さんは、まぁ出番はこんなもんでしょう。まだまだ「駆け出し」なわけだし。でも「日本代表」としてイチローやゴジラ松井を応援する様な気分でした。

で、ベールは今回は芸達者な競演陣の中でも、「主役」として輝いていました。また成長したね。

(評価:★5)

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