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[コメント] ALWAYS 三丁目の夕日(2005/日)

オープニングから暫くBGMが鳴りっぱなしなのが気になって気になって…
緑雨

もちろんBGMのない時間もあるんだけど、ちょっとでも煽情的なシーンになるとすかさず鳴り始める。こういうのって日本映画の悪い癖、というかテレビ制作の悪影響だよなあ。

三丁目の横丁を出たところの都電通り。子供たちが高円寺に向かう場面、都電の表示板には「品川駅前〜札の辻…飯田橋駅前」というルートが書いてあった(そういうところはよく見てる)。ということはあの都電通りは桜田通りですかね。あの町は虎ノ門か神谷町あたりで、南を向くと建設中の東京タワーが見える、ってな設定でしょうか。当時本当にああいうふうな景色が見えたのかどうかは知る由もないけど、考証とかは多分どうでもよくって、こういうもんだ!って力強く言い切れるだけの世界観がしっかり映像化されていたことがこの作品が成功した理由なのだと思う。六ちゃんが集団就職で上京する汽車の車窓に流れる街並みだとか、上野駅のコンコースに溢れるお迎えの群衆だとか、それらの光景を見ただけで「おおっ」と思わせる説得力があった。

引きの画が異様に少なくって、人もモノもごちゃごちゃと画面に入ってきて、極めて窮屈。だけどその窮屈さが却って、人と人との距離の近さ、関係の濃密さといったポジティブな印象を与えたりもする。また、その窮屈さから解放する、オート三輪での移動のシーンによい効果が生まれていたり。

それにしても、この映画で何よりよいのは六ちゃんですね。彼女の純朴な魅力が映画全体を支えてる気がする。

(評価:★3)

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