[コメント] 八月の狂詩曲(1991/日)
せりふなどに、こらえ性のなくなった老人の失禁めいた生煮えのところもあるが、どういう訳か、『東京物語』を思い出した。
あの名作は親から子供が離れていくことを描いているが、この作品は孫たちの世代が再び肉親のつながりを再確認していく物語となっている。『乱』が黒澤監督にとっての『東京物語』とすれば、これは、小粒ながらも巨大なエントロピーに精一杯抵抗していていく市井の人の命の力を爽やかに描いた作品といえる。これはこれで好きだ。
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