[コメント] ホワイトハンター ブラックハート(1990/米)
「たかが虚構」とあしらうほどに、「あっちの世界」を創る事に、とことん魂を奪われているシャイな愚か者。くそったれな「現実」に固執するフリをしながら、その深淵の傍らで足を竦ませる純粋な屈折。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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一人の男が、虚構と言う名の故郷に還(かえ)るまでの話。(ダジャレっぽいけども)
男は映画なんて撮りたくはない。うそっぱちの絵空事に一体何が出来るかと心底うんざりしている。フィルムなんてものは、象一匹だって殺せやしないんだ。血の匂いも、生暖かさも、何もない。しかし男は「そこ」に還るしかない。理由などまったくわからない。悪魔に魅入られた羊の様に、ディレクターズチェアの上にくずれ折れるしかない運命の恍惚だ。
これは映画と言うものがが一切登場しないがゆえに、とことん「映画」の存在を描ききっている恐ろしい映画だとおもう。
この映画を検索してこのサイトと出遭ったのでした。その頃はまだ見方がわからなかったのだけど、今見ると、この映画のコメント数、少なかったんだなあ・・・(笑)。
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