[コメント] ヘアスプレー(2007/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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でもオープニングシーンは見ていてとっても心地よくて、そのスコーンと抜けた明るさや高揚感は抜群だった。
いっそあの場面に「おはよう、露出狂のおじさん!」とかいったウォーターズの片鱗をちらつかせるような演出がなかったら、「あー、これはこのオープニングそのままの品行方正なザ・ハリウッドミュージカルなんだな」と、もっと早いうちから納得できたかもしれない。
また、ウォーターズ版の『ヘアスプレー』が『グリース』のパロディであることを考えると、トラボルタの出演とゆーのは実におもしろい。いっそペニーのおかーさんあたりに、どうにかしてオリビアニュートンジョンを連れて来てほしかったくらいだ。それでミッシェルファイファー?(『グリース2』の主演で世に出たらしい)とも思ったのだが、いくらなんでもそれはうがち過ぎか。
キャスティングの妙味ということについては、アマンダ役の子がフツーにかわいくて十分に万人受けしそうな子だったのが少し残念だった。
ウォーターズ版みたいに「ちょっと痩せ過ぎじゃないか?」くらいの、そのせいでややブサというか、ただのロリポップ中毒なガリガリ娘にしか見えないというか、そんなアマンダも輝いているからこそ「太っていようが痩せていようが関係ねぇ(問題は体重じゃない)」と言いきれるような配役であったほうが説得力あったんじゃないかなぁと。
だってあれじゃ、「太っていることは美しい」にはなっても「太っていようが痩せていようが美しいものは美しい」にはならないじゃん。それは逆差別であって真の平等ではないよなぁ。
とは言え、お洋服やインテリアなど他の見どころも満載だったし、クイーンラティファの店のパーティーシーンに登場したソウルフードの数々も、「おお、これが例のコラード・グリーンズか?」などとあれこれ興味深くワクワクした。
あと、シーウィード! 消火栓を身軽に飛び越えつつ踊る彼は、心底かっこよかった。なにげに逸材。今後に期待。願わくば、このままどんどん羽ばたいていってほしいものです。
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