[コメント] ランボー 最後の戦場(2008/米=独)
夥しい銃撃・爆撃と凄惨な殺戮の圧倒的物量を前に、我々は呆然と眺めることしかできない。「映画を通して何を伝えたいか」などといった常識的な地平をスタローンは飛び越してしまった。映画史に刻まれるべき、観客に影も踏ませない先行逃げ切り映画。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
何事もなかったようにすっきりした顔をしたランボーが故郷を訪ねる、あの人を食ったようなラストシーンには唖然とするとともに、ひれ伏さざるを得ない。
一方で、冷静になって観てみるとこの映画のカメラワークは非常に優れていることにも気付かされる。ボートでの遡上、雨と闇の中の行軍、そして大銃撃戦。カメラは、時に俯瞰し、時に逃走する人物を追い、凄惨な殺し合いを愚直に着実に捉えていく。映画的感情を伝える手腕の確かさに、別の意味で驚かされもする。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (6 人) | [*] [*] [*] [*] [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。