[コメント] 必死の逃亡者(1955/米)
みんな必死の数時間。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
必死だったのは逃亡者だけではなかった。
子供を守る親、親を心配する子供、立場は違えどみんな本当に必死だった。
子供を必死になって守る父親。スリラー映画でありながら家族愛・その絆・一家の長たるものの責任の重ささえも痛感させられた映画だった。後にリメイクを見たせいもあってか、その存在感が頼もしく思えた。
しかし基本はあくまでもスリラー映画としての面白さ。密室が基本の映画をこれほど中だるみなく面白く見せられる監督の手腕にただただ脱帽。三人の悪役がそれぞれのキャラクターを持っているところから生まれる衝突によって彼らが窮地に立たされる点は常套手段だが、さすがに上手い。娘と恋人とのエピソードもちゃんと伏線になっている。
ウィリアム・ワイラー監督の中でひとつを選べと言われたらこれか『コレクター』かで迷ってしまう。
『黄金』と並んでボギーのベスト・アクティングだとも思う。
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