[コメント] インセプション(2010/米)
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僕の頭の中なんて潜入して探すほどのものは隠されていないのに、不思議です。
それはともかく、2時間半と長丁場の作品ながらも大変満足。複雑な設定を理解することを早々に放棄してしまったので、後半の展開はそれこそ夢見心地で気楽に楽しめた。特にホテルでの一連のシーンは、なんとなくキューブリック的な落ち着いた雰囲気の中で繰り広げられる肉弾戦の何と美しいこと!ジョセフ・ゴードン・レヴィットは絵になる俳優さんですね。そして、レオ様と渡辺謙とエレン・ペイジを紐でぐるぐる巻きにして空中に浮かばせて運ぶという映像は、もう天才クリストファー・ノーランにしか作り得ないものでしょう。あのシーンこそ本作のハイライトだと個人的に確信しています。
躊躇なく敵を惨殺・爆殺しまくっているのも、誤解を恐れずに言えば、爽快で大変良い(おいおい)。なんせ夢の中の話ですから。通常のアクション映画は「人を殺す」点で倫理的なストレスを感じさせるのだが、「夢の中」という設定を存分に活かすことでそのストレスから解放されている。若干過剰なまでにドロドロな戦闘を描くあたり、監督も間違いなく確信犯ですね。
不安を喚起させるシュールレアリスムな映像が続く中で、夫婦の愛情や親子の確執といった人間的な部分を作品の基底に置いているのも、大作らしくて良い。やはり、分かりやすい愛と憎しみの描写があってこそのハリウッド超大作ですよね!ラストシーンも僕は勝手にハッピーエンディングと解釈します。もし僕がクリストファー・ノーランだったとしてバッドエンディングを意図するなら、子供2人の顔は映さなかっただろうし。変な勘ぐりをいれられるような、意地悪な作品ではないと思うんです、これ。
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