[コメント] ル・アーヴルの靴みがき(2011/フィンランド=仏=独)
誰か別の監督が撮っていたなら、ご都合主義ここに極まれりと唾棄されたに違いないこの物語の締めくくりは、カウリスマキの限りなく優しい庶民の描写を伴って驚くべき整合性を纏うにまで至る。まして、異国よりその国を頼ってきた「異物」たる者への温かさは、ただの人情話で済ませられない、健康な体温を感じさせる特質だ。
(水那岐)
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