[コメント] 愛の渦(2014/日)
六本木のフォニーな夜を愉しめた人愉しめなかった人。撮影も音楽もVシネマ程度だがホンはすこぶる面白い。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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序盤の男どもの間抜けさの描写が秀逸、女どもの堂々とした振る舞いと対照的。そしてこれが終盤に逆転しかかる。なるほど世の中こういう具合にできているところがあり、これを数時間に凝縮したリアリズムは巧みなものと思う。別れはなぜかしら、サヨナラだけが人生だの悲哀まで漂う。だから何で3Pはないのだ、などと不満がってはいけないのだった。
一夜明けた朝の光は映画にとって格別なものだが、ここには充実感と無縁の、意味のない日常の朝日がある。「あそこに私はいなかった」「僕はいたよ」「よかったわね」。いい科白だ。一夜のお遊びに人生をかけてしまう者、身をかわす者。アレは若い頃には確かに、余りにも切実な出来事だった。偽物と知りつつ、親の仕送りを流用して2万円払える奴は破滅型の資格十分、凡人にはできないのである。私は羨ましい。
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