[コメント] 幽霊と未亡人(1947/米)
ジョセフ・L・マンキウィッツ畢竟の傑作。。物語の大部分は海辺の斜面に立つ屋敷が舞台で、まずこの屋敷のロケーションが実に映画的なのだ。特に室内シーンの窓を背にしたカットで悉く窓の向こうの打ち寄せる白波が示される画作りなんて惚れ惚れする。また、この映画は「肖像画の映画」として銘記すべきだ。
うす暗い部屋の中に初めてレックス・ハリスンの肖像画が映し出されるファンタジックなカットには誰もが瞠目するだろう。なんという空気感。そして主要登場人物の魅力溢れる人物造型も唸るばかりだ。ヒロインのジーン・ティアニーはこゝでも眩いほどの美しさだし、レックス・ハリスンの押し出しも見事。傲岸不遜に見える一面哀愁を漂わせる絶妙な性格付けでラストへの展開を納得性のあるものにしている。全く素晴らしい。
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