コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 妻として女として(1961/日)

10年振り位に観たが、相変わらず面白い。ってか、こんなにツボ入りまくりの作品と思わなかった。気付かないなんて、若かったんだなぁ。['05.11.14VIDEO]
直人

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







改めて観て、興奮しまくり。

まずキャストがすんばらしい。

高峰秀子の声は相変わらずふてぶてしいし、嫁のスパイとしてバーに潜り込んでるホステス・水野久美(スパイ役、似合い過ぎ。笑)に、「帰れ!」ってカクテルグラス投げつけるし。

本宅の家のお手伝いさんが賀原夏子とか。

遅くまで寝てたら、「よく黒目が流れないねぇ」(『流れる』)って嫌味言われそう。笑

高峰秀子の古い友達が、

淡路恵子藤間紫丹阿弥谷津子関千恵子

とか。しかも全員、愛人の身分。

堪んねぇ!

そして、高峰淡路藤間の4人が淡路のパパにたかって、丹阿弥がやってる旅館に遊びに来るシーンでのセリフ。

藤間 「ねぇえ〜、いい男の按摩さんいなぁい〜?」

丹阿弥 「いるわよ。宝田明似のが。」

藤間 「それ、行こっ!」

丹阿弥 「でも、めくらよ。」

一同、爆笑。

こんな映画、今作れません。笑

淡島千景の冷酷だけど女の哀しさを表現してるのも良いし、娘役の星由里子が可愛らしいのに最後に捨てゼリフ吐くのも、現在の星由里子を予感させて溜まらん。

男優は、森雅之が男のズルさを相変わらず巧演してるけど、全体的に印象薄。

でも、やっぱ成瀬作品らしく嫁×愛人対決だけじゃなくて、女の哀しさ・愚かさ・無力さも表現してるし、終盤の光と影を印象的に使った撮影とか、品のある音楽とか、一流スタッフの仕事振り。

それが同じ嫁×愛人対決を描いても俗っぽい、ってか下世話でしかない降旗康男の『遺産相続』と違う所。

ま、これはこれで面白いんだけどね。

佐久間良子(愛人)と小川真由美(嫁)の対決とか。笑

やっぱ、ミキちゃん良いわぁ。

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (4 人)寒山拾得[*] 3819695[*] ジェリー[*] ゑぎ[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。