[コメント] 運び屋(2018/米)
“You.”(お前か)の一言に万感の想いがこもる。チャップリン『街の灯』以来の映画史的セリフじゃないか。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
ハイウェイを封鎖し、前後からイーストウッドを追い詰め、1トンを超える麻薬をようやく押収したDEA捜査官(ブラッドリー・クーパー)が、ドライバーのイーストウッドに言ったセリフである。俺がずっと探し求めてきた運び屋は「あんただったのか」というニュアンス。全米当局が莫大な費用と優秀な人材を麻薬捜査に投下してきたということは、それだけ悲惨な被害が社会にもたらされたということだろう。それを思うと、こういう言いかたは顰蹙かもしれないのだが、人生って、というか人が生きるってことは、なんと面白いことだろうと思わされる作品でした。家族をないがしろにしてきたアール(イーストウッド)のキャラクターが丁寧に描かれてきたからこそ、彼の表す家族が一番大事という分かりやすいメッセージが胸に迫ったのだと思います。もっともモーテルで娼婦を二人呼んだり、乱痴気パーティで女性二人と交遊したりと、だいぶ男性よりの寛容さかもしれません。
90/100(19/03/17見)
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (5 人) | [*] [*] [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。