[コメント] ピカソ 天才の秘密(1956/仏)
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別に観るつもりはなかった。たまたまTVでやっていて、もうすでに始まっているらしい。途中から映画なんか観る気もしないのだが、何やらカメラマンと打ち合わせをしている、フィルムが少ないのでその時間内で描いてくれと言っている。何の映画?と思いきや、いきなり画面いっぱいに絵を描き始める。ものすごいスピードでシャーと描いていく、何の意図もなさそうな線でどんどん絵が出来ていく、大胆な色でつぶしたり、描き足したり、本人はあと30秒で出来るというが本当なのか?間に合うのか?!数十秒してか、彼が完成という、唖然である、本当に完成している。時間内に間に合ったことはどうでもいいのだが、その時間内に出来た作品が本当に素晴らしかった。
僕が一番驚いたのは、彼は監督?の指示で絵を描いているということ。「フィルムが何分しかない、それまでに描いてくれ。」彼は「OK」である。普通そういった絵を描く人といえば、何か大道芸人っぽいような人たちで、目をつぶって描くとか、30秒で油絵を描く人とかである。そういった状況下で照明が照らされ、カメラマンやスタッフが見守るなかで彼は平然とやってのける。 彼は天才なのはわかるが、そんなパフォーマンスをするとは・・ビートルズでいったら「レット・イット・ビー」状態である、普通描けないよ。
しかし、この作品はタイトルどうり「天才の秘密」である、危険な映画?だ。全部の画家とはいわないが、中にはショックを受ける人がいるんじゃないか、だってピカソのライブ中継だぜ、腰抜かすよ。 あと子供とか、今から絵を描く人にはとてもお勧めします。「絵ってこんな簡単で自由なんだ」と思うはずです。デッサンとか構図とかそういった物は関係ないといった感じで(当然関係あると思うが・・)ピカソは描いています。観ていて気持ちがいいです。
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