[コメント] 瞳をとじて(2023/スペイン)
エリセ自身によるエリセ大感謝祭。エリセの映画愛がとまらない「奇跡」の映画。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ソイ アナって心の中でつぶやいたら画面からも同じ台詞が聞こえてきて驚いた。しかもそのあと黒猫まで抱っこしてて…って、それはイサベルですね。
なんてことはともかく、雨の音、波の音、口笛、歌声、犬の吠え声、スプーンが皿にぶつかる音などなど、この映画も(エリセ映画らしく)音を巧みにつかっているなあと思いました。
特にラストシーンの素晴らしさ!真っ暗な闇の中フィルムを回すカタカタ音が完全に途切れたところで幕だなんて、もう最高じゃないですか。
フランコ政権下の片田舎で映画を観ていた記憶がよみがえってきたのは、何も私だけじゃないはず…息を呑むラストっていうのはまさにこれなのではないかと思いました。
クローズアップで(顔と顔を見合わせることで)気付く豊かなまなざし。生活に根ざした音。誰にしもある小さな癖や秘密、あるいは意図せず秘密になってしまったこと。
ああ、これがエリセにとっての人生で、エリセにとっての映画ということなんだろうなあ。
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