[コメント] Helpless(1996/日)
殺気をはらんだ大気。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
片腕をなくしたヤクザは、象徴的に物語の生成を感じさせる。 しかし、それだけでは、この映画は説明できないだろう。
むしろ物語の不可能性とすれすれのところでこの作品はなりたっている。 それがこの映画の、有無をいわせぬ力となっているようにおもう。
僕はなによりも、この映画の大気に惚れた。 1989年のある一日の出来事を、おっていく展開のうちに、 大気の色調の変化も感じさせる。その変化とともに、登場人物の こころも変化する。大気が、あらゆる意味から乖離した、 人物の情動までも表現する。 オプティミスティックな力、それだけが作品を支配する。
(ポラロイドカメラには、隠喩的意味が強い。流れる現在の時と それを塞き止めるカメラ。流れる時の力にこの作品の重点があるのだ)
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