[コメント] ワイルド・アット・ハート(1990/米)
ただ、『ブルーベルベット』や『ツインピークス』や『ロストハイウェイ』などのゴリゴリの「リンチ・ワールド」を期待してるリンチ・マニアには、少々もの足りなさも残る。(ウィレム・デフォーの不気味なキレっぷり、イザベラ・ロッセリーニの異常に太い眉毛など、リンチ・マニアの愛すべきフリークスは健在だが)。
数々の謎や伏線を張り巡らしながら、そのすべては本質的には「空っぽ」であり、最終的に謎や伏線は無視され結末の整合性は放棄される―それが「リンチ・ワールド」の特徴の1つだとするならば、この映画のストーリーは(リンチにしては)いたって平板である。つまり、「わかりやすい」のだ、このデビッド・リンチは。
『ワイルド・アット・ハート』を愛せるかどうか―結局それは「わかりやすいリンチ」を愛せるかどうか、ということだと思う。
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