[コメント] 江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間(1969/日)
『江戸川乱歩全集』とはこれまた云い得て妙だが、これが理解可能な範囲での奇想天外であるのは演出家が律儀に奇想天外を目指しているためであり、さらにはその「趣味」が一貫しているから。良くも悪くも心底驚かされるのは手術シーンにおける意図不明なストップモーションの使い方くらいだ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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無駄なことばかりやっているようでいて物語はずんずん進んでいくというのは確かに心地よいが、それはほとんどがナレーションの効用であり、語りにおける職人的な態度というのとはちょっと違う。いやいや、これはヴォイスオーバーの映画なのだ! とつい的外れなことを口走ってしまいたくなるほどの破壊力がエンディングにあることを認めるにやぶさかではないが。
土方巽が登場する海岸シーンのように、日本的かつオープンな空間を怪奇に撮り上げるというロケーション感覚はいい。
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