[コメント] 白熱(1949/米)
一分の隙もない傑作。ものすごいスピード感だ。それは物語の展開という意味においても、個々のアクションという意味においても。刑務所の作業場・食堂やラストシーンにおける三次元性を強調した空間設計にも痺れる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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列車強盗。潜入捜査。脱獄。夫婦間の不信。警察の追跡劇。銃撃戦。そのそれぞれが一篇の映画の核になりうるほどの濃密な演出で描かれている。超一級の時間演出・空間演出の数々だ。決してラストシーンだけが突出しているわけではない。語義矛盾は承知で「全シーンが突出している」と云ってみたい。
一筋縄ではいかない癖のあるキャラクタばかりが出てくるのも面白い。冷酷無比なサイコパスかつ頭痛持ちのマザコンというジェームズ・キャグニーはもちろん、その母親も他では見られないようなキャラクタリゼーションだし、キャグニーの同房者でReaderと呼ばれている読唇術の男の存在もユニックだ。
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