[コメント] ゴジラ対メガロ(1973/日)
対話することもなく、ふたつの高度に成長した文明国家が「怪獣」を使って哀しいパイ投げ合戦を繰り広げる。彼らにとっては脳内正義だけが全てだ。
素人が何の目的に使うとも決めずに、道楽で造ったロボットがいきなり自由意志をもち、巨大化して怪獣に挑む。これを見てパニックを起こさず、災厄の予感から自ら意志をもったと確信する科学者。
海底にはるかいにしえより存在し、異星文明とすら友好関係をもつ高度文明国家と対話することもなく、力には力で対抗する「平和国家」。
あれが197x年の日本だとしたら、我々はブッシュjrのアメリカを笑えない。こんな映画を子供に向けて発信していた時代があったという事実には、笑ってすませられないものを感じる。
余談。あのガイガンすら、「超獣ならカッコいいほう」と評価していた自分が、ついに東宝がウルトラ怪獣にすらデザインセンスで負けたことを思い知らされたのが上映当時だった。怪獣のソフビ人形を近所の低学年生に譲り始めた頃の思い出である。
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