[コメント] ジャッキー・ブラウン(1997/米)
俳優の中の人間を見る事が出来るからこそパム・グリアーやロバート・デ・ニーロをこういう使い方ができるのか。この洞察力にはまいる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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エンディングでの車の中の彼女を正面から撮るシーンなんだけど 本来ならパム・グリアーが何気ない顔で運転しながらだんだん泣き顔になるとか強気を装った表情から涙が流れるといった演出が普通だ。その為の車という密閉された個人的な空間だろうし顔の表情を見せる為の正面撮りなわけで。
その車内で 「百十番街交差点」が流れはじめた。たしか最初の方にも流れていたのだけどその時は普通のクラシックな「いい曲」としか感じなかった。
しかしこのシーンで流れたそれは違った。過去の大変だったいろいろな出来事を詠った歌詞、それでも強気に歌う歌い方、が、それを隠せない哀愁に満ちた曲調・・・ここまで強気一辺倒と無表情で通したタフな女の本音を最高の演出で表現しているのだ。
そうそう、なんでエンディングで感動したのかしばらく判らなかったんだが多分こんなとこなんだな。なるほど、わざわざエンディングテーマ曲の歌詞の内容を字幕で出したのはそれを翻訳者が理解していたという事か。プロの仕事だなあ。
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