[コメント] 自転車泥棒(1948/伊)
映画を見終った人むけのレビューです。
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というわけで、こんな繊細な映画に対して図太いことを言うようで気が引けるんですが、こんクソ親父がクソ甘ったれなんでどうにも共感や同情がしきれませんでした。
そもそも最初の「自転車がないと職に就けない」って時、こいつ女房のところへ行って「死にたいよ」とかこぼして立ち去ろうとしたでしょ。もうふざけるなと。お前が無職の間に頑張ってたのは誰なんだと。それをその人にキチンと説明もせずに、やれ死にたいだのヘソが痒いだのと甘えた悪態ばっかり吐きやがって。そんな奴に限って死んだ試しがないんです。
子どもを引っぱたいた後も同様。「お前が悪いからだ」だの何だとと言い訳ばかり。子ども相手だって謝るときはキチンと謝りなさい。それで挙句の果ては盗んだ自転車で子どもの前に飛び出す始末。子どもがどっちにいるのか判ってるんだから、例え捕まってもそっちには逃げないのが親の勤めでしょうよ。
とにかくそこかしこで甘え続けるこの親父。仕事ができないのはいい。頭が回らないのもいい。でも自分が招いた状況を笠に着て、家族に甘えを強制するんじゃ同情の余地はないです。お国柄のせいでも時代のせいでもない。あんたが甘ったれなんです。
ラストの泥棒シーンだって、「止むに止まれぬ事情なんです」みたいな変な逃げ口上があるから仕事が甘くなる。どうせ家族のために盗むなら、せめて人の少ない夜にやりなさい。追い駆けづらい裏道に逃げなさい。そんなんだから食いっぱぐれるんです。
とはいうものの決して悪い映画だと思ったわけではなくて、それなりに笑ったり凹んだりしたので点数は★3です。次は捕まらないように頑張ろう。
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