[コメント] アメリカン・ビューティー(1999/米)
俯瞰の映像及びコメディ的展開は、登場人物を見下ろすための箱庭的視点を反映していると思いきや、実はそのなかには人間への惜しみない、いつくしみの気持ちが秘められていた。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
隣の家に住む、元軍人で超保守的なはずの親父が、実はもっとも非「保守的」ともいえる感情を押し殺し、今まで生きてきたというくだりが、この作品の構造とすごく類似している。(もちろん他の登場人物もそうなのだが、とりわけ彼が印象的)
風に舞うビニールが、常に二重構造なこの作品のなかで、唯一剥き出しになった部分であると感じた(とはいえ、これも少年の勘違いぎみの主観であるかのように、オブラートにつつんで表現しているが)。日本語で言うなら、「もののあはれ」か。いずれにしろ秀逸なドラマ。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (8 人) | [*] [*] [*] [*] [*] [*] [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。