[コメント] カンバセーション…盗聴…(1974/米)
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まず始めに同じく録音技師を扱った『ミッドナイトクロス』と比較したくなるのだが、 『ミッドナイトクロス』がマニアックな世界を描いた分だけ主人公の心理描写が疎かになってたのに対してこの作品は心理描写がほぼ完璧。 主人公がだんだん狂気に蝕まれる描写は、主人公の境遇が全然異なる『タクシードライバー』と比較するのは少し乱暴だけど、なんとなく相通ずるものを感じる。 銃を手にして強くなった気分でいるトラビスも、盗聴器を手にしたら敵なしのハリーも一皮剥けば都会の孤独に今にも押しつぶされそうなゴミみたいな存在なのだ。だいたい両作品ともジャジーな雰囲気が自分のツボを押しまくりでたまらないのだ!!
とは言ってもやっぱり床までひっぺ返すのはやり過ぎで、少し図式的なきらいがするのでマイナス1。 盗聴の専門家ならあそこまでするかなあという疑問も感じるのだ。 あの音声は彼がしたのと同じようにハリソン・フォードの仲間がどこかから高性能志向性マイクで盗聴したのだとなぜ考えないのだろうか思ってしまうのだ。 だって窓際でサックス吹いてたじゃん。窓の外を凝視するぐらいしろよと。そんなこともわからないぐらい錯乱したというのならそれまでだけど・・・。やはりあそこはニヤリと笑って「敵もなかなかやるよのう・・・」と不敵な笑みを浮かべてサックスを一人淋しく吹いてもらいたいものだ。
ちなみにジョン・カザールかライバル業者の太っちょがハリソン・フォードの仲間になって盗聴していたら面白いね。おいらならもう人間不信になっちゃうな。女より男に裏切られる方がショックだったりするからね。
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