この映画はまず配役が素晴らしい。ジーン=ハックマン以上に男臭を放つ主人公(こいつが主人公ということこそ秀逸)、絶妙なトボケ振りのバイオリン弾き、どうみてもモンティパイソンでシリーウォークしてたようなパッツィの親爺とダニー=デビートよりヒガみの眼差しがお茶目な小太りの親爺。その他にも出てくる役者出てくる役者がみんな絶妙な味わいを醸しだし、聖林のような浅薄さがない。

妙に醒めてて冷たいのも人間、でも何故か人情にほだされるのも人間、ついやっちゃうのも人間、懲りずにまたやっちゃうのも人間、怒るのも人間、泣くのも人間、センチになるのも人間、キンザザも人間の土地だった。

SFの文法も物語り方も秀逸で、視る前の思いこみは全く覆された。みんなと同じで反省(キュ〜)、感動(ク〜 )。狭い日本に居ながらこういう色んな外国の映画を見れるっていいな、と再認識だ。