[コメント] クリムゾン・タイド(1995/米)
密閉された原子力潜水艦内部での葛藤と混乱の描き方が秀逸。仮にこの状況下で自分が決断を迫られたら・・・?たぶん答えは出せないだろう。改めて情報の重要性を認識させられた人間ドラマ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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原子力潜水艦による戦術の戦いが中心の作品と思いきや、蓋を開けたら乗組員達の葛藤を描いた作品だったところに驚かされました。なによりも設定が良く出来ていると思います。通信が途絶えた事による情報力不足の恐ろしさ。それを演出として持続させ、緊迫感溢れる創りに仕上げた技術力には感服します。
物語のラストは予定調和で締め括られています。しかし世界情勢を扱った本作のような物語は支離滅裂な展開には出来ません。当然、どんでん返しによる面白さは味わえないのです。しかしそれは然して問題ではなく、それまでの過程が重要なのです。仮に自分が指揮を司る立場だったら、艦長または副艦長のどちらの行動を支持するだろうか。それを考えながら鑑賞する事に重要な意味があるのではないでしょうか。
さて、電信機修理のシーンでスタートレックの比喩が出て来た事に違和感を感じまた人もおられるのではないでしょうか。個人的にはスタートレックファンなので涙が出るほど感動したシーンなのですが、この場面はスタートレックを観ていないと意図が100%伝わらないと思われます。メカニックと共にスコットになりきることが出来た人だけがプラスαの楽しみ方が出来るのです。
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