[コメント] 千と千尋の神隠し(2001/日)
千尋は神隠しに遭いやすい子ども。または、母親はなぜ冷ややかなのか?(のこじつけ)
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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神隠しといえば、民俗学。民俗学といえば、柳田国男(何て唐突な)。
有名な話らしいが、柳田国男は子どもの頃、「神隠しに遭いやすい子ども」だった。
弟ができてから、母親の愛情が稀薄になり、その不安感から神隠しに遭いそうになる。危うく異世界に行くというところで母親の注意を惹き、現実に連れ戻され、結果、母親との繋がりを感じる。といったところらしい。
そこで、千尋の「お母さん」だが、あの「トトロ」のお母さんに挑戦するかのような冷たさは何だ?と、カオナシと同じくらい強烈な印象を持った。故意に母親の冷ややかさを目立たせているように感じられた。
そんなとき、思い出したのがこの柳田国男の話。母親の愛情を確認する為に、自ら神隠しに遭おうとする?
千尋も、無意識に神隠しに遭いたいと望んだのだろうか?
そう考えると母親があんなに冷たいのも無駄ではない気がしてくる。千尋が帰還してから、母親に変化がないのも、神隠しに遭うような不安定な子どもは、自分が成長して、そういう気持ちを「処理」しなければならないから、と考えれば納得がいく(かなり無理はあるが)。
率直な感想としては、ススワタリが出てきたり、「わからんか、愛だ、愛」というセリフや、大粒の涙など、全体的に観客を体よくあしらってる感じがした(対象年齢大幅に超えてるから文句は言えない)。
でも、正直「えんがちょ」にはやられた。
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