[コメント] オー・ブラザー!(2000/米)
コーエンはプレストン・スタージェスなんて目じゃないことがはっきりと判る。ジョージ・クルーニーのクラーク・ゲーブルを想起させる野性味、デルマー役ティム・ブレイク・ネルソンのとぼけたリアクション演技が絶妙。そして何と云ってもベビーフェイス・ネルソンを演じるマイケル・バダルコの切れっぷり!
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映画を見終った人むけのレビューです。
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マイケル・バダルコの登場シーンの衝撃!マシンガンで牛を撃ち、喜々としている!その癖ベビーフェイスと呼ばれて落ち込んだりするこの落差が面白い。マイケル・バダルコやジョン・グッドマンといった客演級のキャラクターに対してもラスト迄に落とし前をきっちりつける部分など寓話としての完成度の高さも感じさせる。
トミー役のクリス・トーマス・キングが「Hard Time Killing Floor Blues」というブルースを唄う中、クルーニー、タートゥーロ等がまどろむ夜の情景描写が最もグッと来たシーンだ。このような「映画の時間」を定着させてしまうところがコーエンの素晴らしいところなのだ。 ロジャー・ディーキンスによる少しくすんだルックの統一も素晴らしい。
惜しむらくは「ズブ濡れボーイズ」が「I Am a Man of Constant Sorrow」を聴衆の前で踊りながら唄うシーンで特にジョン・タートゥーロのダンスシーンを充分に見せてくれないところか。
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