[コメント] ハリー・ポッターと賢者の石(2001/英=米)
原作を読んでから見る映画。イギリスの子供文化を想像しながら見るともっと興味深い。
映画としてのできは、ねらいどおり。原作を読んだファンのための映画。でも、原作を読んでいれば、大人でも楽しめる。
ヨーロッパの子供文化のパターンを臆面なく取り入れた原作。「今はさえない自分だけど、実は貴族の出身。いつかお迎えがきて、お城のオーナーになる。」これがヨーロッパの子供の夢。(宝くじにあたって会社のオーナーになるアメリカの夢とは違うのだ。)魔法が勉強である学校、いつも変化し、行ってはならないところがあり、開かずの扉がある。出される食事のいかにも体に悪そうなこと。ここは子供の夢があふれる空間だ。(ホグワーツに向かう小船の列を見て、ピノキオの「こどもの国」を連想したのは考えすぎだろうか。)ブロンドでいかにも貴族風のマルフォイ、ジプシー風で複雑なスネイプ、登場人物のステレオタイプ化も抜かりない。そして、ハリーの活躍のために作られたようなクィディッチのルール。
でも、しばし異国の子供たちの夢と冒険につきあうのも悪くない。
ジョンウィリアムズの音楽にも救われている。映画館の小さな子供たちを黙らせるためにも大音響は効果的なのだ。
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