[コメント] ロード・オブ・ザ・リング(2001/米=ニュージーランド)
西洋ファンタジーの原点の一つだと再認識。これだけの映像で圧倒されると、過去のファンタジー映画が古びてしまう。それにしても、良くも悪くも「西洋的」。
エルフは白くて背が高い。ドワーフは背が低くて黒い。一応平等なところもあるが、明らかにイメージはエルフが高くてドワーフが低い。民族の衝突しまくった西洋ならではのファンタジーイメージなのだろう。 古来の日本の「善悪」は絶対的なものだったが、戦後の価値観の崩壊でずいぶん相対的になってしまったが、西洋は哲学の影響か、実はもっと先に「相対的」になっていたのだが、「相対的」に傾きすぎれば「善悪」の定義が根底から覆る。 そこで欧米では「絶対的な悪の化身」を作りたがる。これは一種の西洋ファンタジーらしさだ。(実際にそうかどうかの議論は置いておいて)絶対的な悪を作りたがるアメリカに通じるものもある。絶対的な悪を作ることで、相対的に善を定義する欧米流がここにある。
日本のファンタジーやRPGの原点を見れると同時に、日本流になってしまったファンタジーやRPGとの違いも見れる興味深い作品である。
○追記2002/11/19 確かにこの映画に種族の貴賤がないわけでないのでコメントを否定しない が、少なくとも劇場公開字幕版において、戸田氏の字幕が過度に種族差別 的な翻訳をしたために印象がかなり左右されてしまった事実を認めなくて はならない。ヤラレタ。 どうも続編も吹き替え版を見た方が良さそうだ。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (4 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。