スパイダーマンがビルの合間を飛び交うシーンとかは、あきらかにCGくさく出来てるけれど、あれは（少なくとも部分的には）わざとやっているんだと思ったり。

というのは、普通の「実写」でとったら明らかに変態野郎であるあの赤と青のコスチュームがそれらしく見えたから。「実写」と「アニメ」の中間的なものに見せることで、違和感が減っているような気がする。身体の異様なうねり方とか、ああいう過度な演出がなければ陳腐になってただろうな。

ストーリー的にも、原作を読んでない僕のような人間でも充分楽しめるよう、適度に説明的な部分があるし。

主人公の苦悩も、深さはないものの、それなりにちゃんと描かれていて、少なくとも観客が「スパイダーマンに出来ることと出来ないこと」が分かるようになってる。

あとは、もう少しジョークや笑えるシーンが欲しかったかな、という感じ。 もうちょっとユーモアがあった方が、特にこういう映画は映えるんじゃないかと思う。

総じてはよくできてる。次回作にも期待。

ちなみに、プレビューで同じくアメコミ「ハルク」がちょびっとだけやっていた。2003年夏にアメリカでは公開らしい。こちらも楽しみ。