[コメント] ミュリエルの結婚(1994/豪)
自分が無価値で役立たずと感じることのある(つまり)すべての人にお薦めしたい、元気をもらえる映画。
現代版「みにくいアヒルの子」。子供の頃このおとぎ話に感じた違和感が何だったのか、この映画を観てようやくわかった。
白鳥の美しさに憧れ、いつか自分も白鳥になりたいと願うアヒル(ミュリエル)。だが自分は白鳥にはなれそうもないとわかっている。ところが、努力の甲斐(?)あって白鳥になれた!・・・やがて自分の求めていた美しさが、外見だけの偽りのものであることに気づき始め、アヒルとしての本当の美しさを探していくことを決意する、そんなストーリー。
ミュリエル(トニ・コレット)の変貌ぶりが凄い。外見も大きく変化するが、表情や顔つきといった内面の現れる部分まで、話の前半と後半とではガラリと変わってしまう。こんなことが演技で出来るとは(もちろん演技に違いないが)、凄い女優がいたもんだ。
暗くてじめっとした題材を取り上げながらも、ABBAの軽快なメロディーと散りばめられた笑いのおかげで、陰惨ないしお涙頂戴的な作品に陥いらずにすんでいる。
その他の役者陣も皆いいが、一人だけ、とても可哀相なお母さん(名前不明)の笑顔が飛びっきり可愛いと付け加えておく。
85/100点 (00/12/26)
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